专利摘要:
本出願は、アルファ−4インテグリンおよび/またはアルファ−9インテグリンの発現が関与する液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害するための、抗アルファ−4インテグリンおよび/または抗アルファ−9インテグリン活性を有する組成物の使用方法に関する。液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生の阻害のための医薬組成物および併用療法(例えば、化学療法による)もまた提供する。
公开号:JP2011506322A
申请号:JP2010536947
申请日:2008-12-05
公开日:2011-03-03
发明作者:メッサースミス,エリザベス;リーバーバーグ,イヴァン
申请人:エラン ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド;
IPC主号:A61K31-506
专利说明:

[0001] 本出願は、アルファ−4インテグリンおよび/またはアルファ−9インテグリンの発現が関与する液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害するための、抗アルファ−4インテグリンおよび/または抗アルファ−9インテグリン活性を有する化合物の使用方法に関する。液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生の阻害のための医薬組成物および併用療法もまた提供する。]
背景技術

[0002] 固形腫瘍は臓器中で発生する一方、液性腫瘍は癌となった血液細胞からなる。腫瘍は、正常細胞には見出されないパターンでタンパク質を発現する。腫瘍または悪性細胞によって示されるタンパク質のパターンは、疾患の段階を反映することがある(すなわち、初期または転移性疾患)。悪性病変が進行すると、細胞はそれらが生じた組織から、よりいっそう異なる傾向がある。癌が進行し、より未分化となると、癌の進行を決定するために使用される病期分類スキームに関わらず、細胞は転移する可能性が高くなり、かつ/または従来の療法による治療ではより効果がなくなる。白血病および骨髄腫は、最も一般的な血液癌の1つである。]
[0003] インテグリンは、細胞接着、免疫細胞移動および活性化に関与する細胞表面糖タンパク質のファミリーである。アルファ−4インテグリンは、好中球を除いた全ての循環白血球に発現し、ベータ−1(β1)またはベータ−7(β7)インテグリンサブユニットと共にヘテロ二量体受容体を形成する。アルファ−4ベータ−1(α4β1)インテグリンおよびアルファ−4ベータ−7(α4β7)インテグリンの両方は、血管内皮に亘り白血球の移動において役割を果たし(Springerら、Cell、1994、76:301〜14;Butcherら、Science、1996、272:60〜6)、実質内の細胞活性化および生存に寄与する(Damleら、J.Immunol.、1993;151:2368〜79;Koopmanら、J.Immunol.、1994、152:3760〜7;Leussinkら、Acta Neuropathol.、2002、103:131〜136)。アルファ−4ベータ−1インテグリンは、リンパ球、単球、マクロファージ、肥満細胞、好塩基球、および好酸球上に恒常的に発現する。]
[0004] アルファ−4ベータ−1(最晩期抗原−4、VLA−4としても知られている)は、血管細胞接着分子−1(VCAM−1)に結合する(Lobbら、J.Clin.Invest.1994、94:1722〜8)が、これは、慢性炎症の多くの部位において血管内皮によって発現される(Bevilacquaら、1993、Annu.Rev.Immunol.、11:767〜804;Postigoら、1993、Res.Immunol.、144:723〜35)。アルファ−4ベータ−1インテグリンは、フィブロネクチンおよび他の細胞外マトリックス(ECM)成分を含めた他のリガンドを有する。]
[0005] アルファ−4ベータ−7インテグリンは、粘膜アドレシン細胞接着分子(MAdCAM−1)と相互作用し、消化管へのリンパ球のホーミングを媒介する(Farstadら、1997、Am.J.Pathol.、150:187〜99;Issekutz、1991、J.Immunol.147:4178〜84)。アルファユニットは、アルファ−4セット内の結合作用において最も重要である。したがって、抗アルファ−4インテグリン剤は、アルファ−4ベータ−1およびアルファ−4ベータ−7の混合阻害剤であるにも関わらず活性を有し得る。さらに、アルファ−4インテグリンが媒介する細胞接着の破壊は薬物過敏性を回復させることが見出された。メルファランなどの化学療法剤を伴う抗アルファ−4治療は、単剤治療よりも骨髄腫に対してより有効である。アルファ−4とV
CAM−1またはフィブロネクチンとの相互作用は、フルダラビンへの耐性を促進する。アルファ−4ベータ−1−フィブロネクチン相互作用は、急性骨髄性白血病(AML)細胞系の化学療法耐性を促進する。]
[0006] 白血病、骨髄腫、および黒色腫などの多くの血液学的腫瘍は、アルファ−4インテグリン陽性であり得る。したがって、これらの腫瘍の増殖および生存は、アルファ−4インテグリンとの相互作用によって決まる。転移性腫瘍は、VCAM−1を発現する。抗アルファ−4処理は、骨の破壊を減少させ、骨髄区画において骨髄腫細胞のアポトーシスを増加させることが分かっている。VCAM−1またはフィブロネクチンとのアルファ−4の相互作用は、患者由来の慢性リンパ芽球性白血病(CLL)細胞の生存を促進する。アルファ−4ベータ−1−フィブロネクチン相互作用は、インビトロでAML細胞系の生存を促進することが分かっている。]
[0007] アルファ−9インテグリンは、リンパ管、顆粒球、破骨細胞および血管形成の発生において役割を果たす。アルファ−9は、恐らくVEGFCおよび/またはVEGFA結合(血管増殖および血管形成を媒介する)を介して、リンパ管増殖において役割を果たす。アルファ−9インテグリンはまた、顆粒球、破骨細胞の発生、および好中球に影響を及ぼす。アルファ−9は、細胞移動をインビトロで加速することが示されている。]
[0008] アルファ−9ノックアウトマウスでは、好中球に対して特異的な劇的欠陥が存在する。Kir4.2のノックダウンは、微小血管内皮細胞のアルファ−9が媒介する細胞移動を阻害する。さらに、アルファ−9欠損骨髄細胞中ではG−CSFが誘発するコロニー形成が減少する。したがって、癌の治療において抗アルファ−9剤を使用することには強い意味がある。]
[0009] アルファ−9インテグリンの中で、アルファ−9ベータ−1は、アルファ−4ベータ−1と最も密接に類似している。アルファ−9ベータ−1は、増殖因子受容体、例えば、VEGFC(リンパ脈管新生)およびVEGFA(血管増殖メディエーター)を認識する。アルファ−9ベータ−1インテグリンは、微小血管内皮細胞上で発現し、トロンボスポンジン−1と相互作用する。この相互作用は、血管形成の調節に関与する。アルファ−9ベータ−1は、VEGF−CおよびDに直接結合し、リンパ脈管新生の一因となる。したがって、病原性の血管形成およびリンパ脈管新生の阻害のための有望な薬物治療標的としてのインテグリンアルファ−9ベータ−1。]
[0010] アルファ−9インテグリンは、固形腫瘍に関して活性を有することが示されている。例えば、Basoraらは、一部の結腸癌中のヒト結腸上皮細胞においてアルファ−9ベータ−1インテグリンが発現することを報告している(Int J Cancer.1998年3月2日;75(5):738)。Hakkinenらは、口腔白板症、扁平苔癬および扁平上皮細胞癌腫におけるアルファ−9インテグリンの発現を報告している(Oral Dis.1999年7月;5(3):210〜7)。Tomczukらは、ADAM2および3のディスインテグリンドメインへの細胞接着における複数のベータ−1インテグリンの活性について報告している。(Exp Cell Res.2003年10月15日;290(1):68〜81)。Chenらは、アルファ−9ベータ−1を欠損しているマウスは好中球の発生および数が劇的に減少することを示した。(Immunity、2006、17137800)。]
発明が解決しようとする課題

[0011] しかし、単独でまたは他の薬剤と合わせて使用することができる、液性腫瘍の増殖および転移を阻害する新規な薬剤、組成物、ならびにこれらの薬剤および組成物の使用方法が
求められている。]
課題を解決するための手段

[0012] 本発明は、液性腫瘍を治療し、かつ/または液性腫瘍の増殖および転移を阻害するための新規な方法、組成物、および併用療法を提供する。方法、組成物および併用療法は、好ましくはアルファ−4および/またはアルファ−9を発現している白血病および骨髄腫などの血液の癌の治療に対して行われる。]
図面の簡単な説明

[0013] 抗VLA−4処理が、血液中の循環IgG2bレベルおよびIgG2b陽性骨髄腫細胞を減少させたことを示す。0日目に腫瘍細胞を注射された動物に、抗VLA−4抗体PS/2(ラットIgG2b)を10mg/kgで4日目、5日目、6日目、9日目、12日目、15日目、および18日目に投与した。21日目にそれに続いて評価を行った。A)mIgG2bの循環レベルを、対照およびPS/2処理動物においてmg/mLとして表した(疾患を有さない群はN=8、非処理対照群は14、アイソタイプ対照群は10、およびPS/2処理群は13)。血漿IgG2bレベルをELISAによって決定した。B)Aに記載した処理群からの全血中のIgG2b陽性骨髄腫細胞は、標準的細胞系マーカーを使用して総リンパ球集団をゲートし、次いで細胞内IgG2bで染色して、FACS分析によって同定した。系統陰性IgG2b骨髄腫陽性細胞は、総リンパ球数の割合として表す。
抗VLA−4処理が、脾臓および骨髄中のIgG2b陽性骨髄腫細胞数を減少させたことを示す。A)脾臓中の腫瘍量を決定するために、脾細胞を臓器の半分から単離し、計数した。次いで、図1に記載したように、細胞を細胞系マーカーおよびIgG2bによって染色した。腫瘍量は、系統陰性IgG2b陽性細胞の割合を、脾臓内にあると計算される総細胞数で乗じることによって決定した。B)単一の脛骨/腓骨の対から骨髄細胞を単離し、計数し、記載したように細胞系マーカーで染色した。脾臓について記載したのと同様に腫瘍量を計算した。
抗VLA−4処理が、骨梁中の骨破壊性病変を減少させたことを示す。27日目にマウスを屠殺し、右後肢を回収し、組織学的検査を行った。切片をヘマトキシリンおよびエオシン(H−E)で染色し、カメラを備えたOlympus BX−40F4顕微鏡を使用して検査した。パネルAおよびB:より低倍率(H−E×40);パネルCおよびD:より高倍率(H−E×200)。残存骨梁/総面積の組織形態計測的分析(E)および骨髄腫と骨との間の境界面における破骨細胞数(F)。非処理および抗アルファ−4抗体処理5TGM1/luc担持マウスの脛骨の組織学的像。(A、C)非処理群において、髄腔は、5TGM1/luc骨髄腫細胞で占められ、骨梁は見出されなかった。(B、D)正常な髄成分および骨梁は、抗アルファ−4Ab処理群においてまだ観察された。データは平均±SEMである(n=5)。*非腫瘍(NTB)マウスと有意差がある。**非処理5TGM1/luc担持マウスと有意差がある。
抗VLA−4および抗VCAM−1が、TRAP陽性多核破骨細胞の形成を阻害したことを示す。5TGM1骨髄腫細胞および初代マウス骨髄細胞の共培養物中の、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ陽性(TRAP+)多核破骨細胞形成に対する、VCAM−1およびVLA−4の中和抗体の阻害作用。懸濁液中の5TGM1細胞(1×103)と初代マウス髄細胞(1×106)との混合物を、48−ウェルプレート中で接種し、10μg/mLの抗VCAM−1Ab、抗VLA−4Ab、抗ICAM−1Abもしくは対照IgGを伴って、または伴わずに培養した。培養の6日後、培養物を固定し、TRAP+多核破骨細胞の数を決定した。データは平均±SEとして表す(n=4)。*IgG対照と有意差がある(p<0.01)。
メルファランと組み合わせた抗VLA−4療法処理が、骨中の循環IgG2bレベルおよび5GTM1/luc腫瘍量を減少させたことを示す。200μlのPBS懸濁液中の100万個の5TGM1/luc細胞を、6〜8週齢のbg/nd/xid雌性マウスに尾静脈を通して接種した。各群は8〜10匹のマウスを有し、実験は2度行った(群毎にn=8〜10匹×2=16〜20匹)。データは、2つの別々の実験の平均±SEMである。抗アルファ−4抗体(PS/2、ラット抗マウス抗アルファ−4インテグリン抗体)を、メルファラン(100μg、腹腔内、週1回、SIGMA)と合わせ、または合わせず、200μg/マウス(腹腔内、毎日、14〜16日目)で、その後80μg/マウス(腹腔内、週2回、実験の終わりまで)で投与した。ラットIgGは、対照の役割を果たした。A)mIgG2bの循環レベルは、群に亘ってmg/mLとして表し、ELISAによって決定した。B)ルシフェラーゼ活性を測定し、骨中の5TGM1/luc腫瘍量を評価した。*対照IgGと有意差がある。**抗アルファ−4Abまたはメルファラン単独と有意差がある。
薬物耐性がα4サブユニットの発現の増加と関連することを示す。この実験は、α4発現のレベルと8226骨髄腫細胞系中の薬物耐性との相関関係を示した。A4発現はフローサイトメトリーによって測定し、薬物耐性はMTT細胞毒性分析によって測定した。耐性値は、各々、8226/Sに対するLPAMまたはドキソルビシンのIC50用量として報告する。棒は、3つの異なる実験のSDである。(A)8226/LR5は、5×10−5mmol/Lのメルファラン(LPAM:L−フェニルアラニンナイトロジェンマスタード)中で保持し、LR5oodは、薬物の外に20週間保持した。8226/LR5のα4発現レベルおよびメルファラン耐性レベルは、8226/Sより高いことが見出された(*p<0.05)。LR5oodのα4発現レベルおよびメルファラン耐性は、8226/S親系のそれらと等しいことが見出された。(B)8226/DOX6は、6×10−8mol/Lのドキソルビシン中に保持し、DOX6oodは、薬物の外に20週間保持した。8226/DOX6のα4発現レベルおよびドキソルビシン耐性レベルは、8226/Sより高いことが見出された(p<0.05)。DOX6oodのα4発現およびドキソルビシン耐性は、8226/S親系のそれらと等しいことが見出された。
式XXIIのコンジュゲートとモルモットリンパ球との結合を例示するグラフを示す。
式XXIIのコンジュゲートの受容体発現のダウンレギュレーションを例示するグラフを示す。
MOLT−4細胞上のアルファ−4およびベータ−1発現を例示するグラフを示す。
MOLT−4細胞とのVCAM−1/Fe結合を例示するグラフを示す。
式XXIIのコンジュゲートによるMOLT−4細胞へのVCAM−1/Fe結合の阻害を例示するグラフを示す。] 図1
[0014] [定義および頭字語]
この詳細な記載に従って、下記の略語および定義を適用する。本明細書において使用する場合、単数形「a」、「and」、および「the」には、文脈によって明らかにそれ以外のことを指示しない限り複数の指示対象が含まれることに留意しなくてはならない。したがって、例えば、「投与量」への言及には、当業者には公知の1種または複数の投与量およびその同等物への言及が含まれる。]
[0015] 本明細書において議論されている公開資料は、本出願の出願日の前のそれらの開示のためのみに提供する。本明細書におけるいかなる物も、先行発明によって本発明がこのような公開資料に先行する権利がないということを承認するものとは解釈されない。さらに、提供した公開資料の日付は、独立して確認する必要があり得る実際の公開資料の日付とは異なることがある。]
[0016] 「対象」または「患者」という用語は、本明細書において使用する場合、哺乳動物が含
まれることを意図する。哺乳動物は、イヌ、ネコ、霊長類、ウシ、ヒツジ、ブタ、ラクダ科、ヤギ、げっ歯類、またはウマでよい。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。]
[0017] 「効力」という用語は、本明細書において使用する場合、特定の治療計画の有効性を意味する。効力は、液性腫瘍増殖の阻害、腫瘍量の縮小、例えば放射線学的画像診断によって評価する転移病変の縮小、腫瘍増殖の遅延、および検出可能な腫瘍関連抗原の欠損などの特性(しかし、これらに限定されない)に基づいて測定することができる。腫瘍進行を評価する更なる方法は、本明細書において議論されており、治療および診断を行う医療専門家には公知であろう。]
[0018] 「組成物」という用語および「本発明の組成物」という語句には、本明細書に開示されているような任意の化合物(複数可)および/またはコンジュゲート(複数可)が含まれることを意図する。]
[0019] 「薬学的に許容される担体」および「薬学的に許容される添加剤」という語句は、担体としてのみ作用するように意図された製剤の部分を形成することにおいて使用される任意の化合物(複数可)を意味することを意図する。薬学的に許容される担体または添加剤は、一般に安全で無毒性であり、生物学的またはその他の点で望ましくないものではない。薬学的に許容される担体または添加剤には、本明細書において使用する場合、1種および複数両方のこのような担体または添加剤が含まれる。]
[0020] 「薬学的に許容される塩」は、生物学的有効性および本発明の化合物の特性を保持し、生物学的またはその他の点で望ましくないものではない塩を意味する。多くの場合、本発明の化合物は、アミノおよび/またはカルボキシル基またはそれと同様の基の存在によって、酸性塩および/または塩基性塩を形成することができる。]
[0021] 薬学的に許容される塩基付加塩は、無機および有機塩基から調製することができる。無機塩基由来の塩には、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、およびマグネシウム塩が含まれる。有機塩基由来の塩には、それだけに限らないが、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、2置換シクロアルキルアミン、3置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、2置換シクロアルケニルアミン、3置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環式アミン、ジ複素環式アミン、トリ複素環式アミン、混合されたジ−およびトリ−アミン(アミン上の置換基の少なくとも2つは異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式などからなる群から選択される)などの、第一級、第二級、および第三級アミンの塩が含まれる。2個または3個の置換基が、アミノ窒素と一緒になって複素環式基またはヘテロアリール基を形成するアミンがまた含まれる。]
[0022] 適切なアミンの例には、ほんの一例として、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエルチアミン、トリ(イソ−プロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン
、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−エチルピペリジンなどが含まれる。他のカルボン酸誘導体は、本発明の実施に際して有用であろうことを理解すべきである(例えば、カルボキサミド、低級アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミドなどを含めたカルボン酸アミド)。]
[0023] 薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸から調製し得る。無機酸由来の塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。有機酸由来の塩には、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエン−スルホン酸、サリチル酸などが含まれる。]
[0024] 「薬学的に許容されるカチオン」という用語は、薬学的に許容される塩のカチオンを意味する。]
[0025] 本明細書において定義される全ての置換基において、それら自体にさらなる置換基を伴う置換基を定義することによって得られるポリマー(例えば、それ自体が置換アリール基で置換されている置換アリール基を置換基として有する置換アリールなど)は、本明細書において包含されることは意図されないことが理解される。このような場合には、このような置換基の最大数は3である。すなわち、上記の定義の各々は、例えば、置換アリール基は、−置換アリール−(置換アリール)−(置換アリール)に限定されるという限定によって制約される。]
[0026] インテグリンは、コラーゲン、フィブロネクチン、およびラミニンなどの大部分の細胞外マトリックスタンパク質を結合するための、動物細胞上の主要な受容体である類似の膜貫通リンカータンパク質の大きなファミリーである。インテグリンは、α鎖およびβ鎖からなるヘテロ二量体である。現在までに、9種の異なるαサブユニットおよび14種の異なるβサブユニットからなる20種の異なるインテグリンヘテロ二量体が同定されてきた。「α4インテグリン」という用語は、βサブユニットのいずれかと組み合わせたα4サブユニットを含有するヘテロ二量体である酵素連結型細胞表面受容体のクラスを意味する。VLA−4は、α4インテグリンの一例であり、α4およびβ1サブユニットのヘテロ二量体であり、またα4β1インテグリンとも称される。]
[0027] 「プロドラッグ」とは、対象に投与されたときに、本発明の化合物、またはその活性代謝物もしくは残渣を直接的または間接的に提供することができる、本発明の化合物の任意の薬学的に許容される誘導体を意味する。特に好ましい誘導体およびプロドラッグは、本発明の化合物が対象に投与されたときにこのような化合物のバイオアベイラビリティーを増加させ(例えば、経口投与された化合物が血液中により容易に吸収されることを可能にすることによって)、または親種と比較して生物学的区画(例えば、脳またはリンパ系)への親化合物の送達を増強するものである。プロドラッグには、本発明の化合物のエステル形態が含まれる。エステルプロドラッグの例には、ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、アクリル酸エステル、およびエチルコハク酸エステル誘導体が含まれる。プロドラッグの総括は、T.HiguchiおよびV.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems、A.C.S.シンポジウムシリーズの第14巻、およびEdward B.Roche編、Bioreversible Carriers in Drug Design、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987(これらの両方とも参照により本明細書中に組み込まれている)に提供されている。]
[0028] 「治療する」、および「治療」などという用語は、本明細書において所望の薬理学的および生理学的効果を得ることを一般に意味するために使用される。さらに具体的には、一般に液性腫瘍および/または転移性疾患を有する対象を治療するために使用される本明細書に記載されている組成物は、治療有効量で提供されて、下記の任意の1つまたは複数を達成する。腫瘍増殖の阻害、腫瘍量の縮小、転移病変の減少、治療が開始された後の新しい転移病変の発生の阻害、または検出可能な疾患がないような腫瘍の縮小(例えば、放射線学的画像診断、体液分析、細胞遺伝学、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション、免疫細胞化学、コロニーアッセイ、マルチパラメータフローサイトメトリー、またはポリメラーゼ連鎖反応によって評価すると)。「治療」という用語は、本明細書において使用する場合、哺乳動物、特にヒトにおける疾患の任意の治療を包含する。]
[0029] 「治療有効量」とは、哺乳動物に投与したときに腫瘍に対して有効であるのに十分な、本明細書において開示されている薬剤、試薬、化合物、組成物、または試薬の組合せの量を意味する。]
[0030] 「腫瘍」という用語は、良性および悪性両方の増殖または癌を含めることを意味する。したがって、「癌」という用語は、特に明記しない限り、良性および悪性両方の増殖を含めることができる。「液性腫瘍」とは、白血病または骨癌などの液体および/または軟部組織腫瘍を意味する。]
[0031] 「転移性疾患」、「転移」、および「転移病変」という用語は、原発腫瘍に対して遠い部位に移動した細胞の群を意味する。]
[0032] 下記の頭字語は関連する用語のために一般に使用され、当技術分野において公知である。
α4β1アルファ−4ベータ−1
α4β1 アルファ−4ベータ−7
ABDICドキソルビシン、ブレオマイシン、ダカルバジン、ロムスチン、およびプレドニゾン
ALL急性リンパ球性白血病
AML急性骨髄性白血病
CLL慢性リンパ球性白血病
CML慢性骨髄性白血病
MGUS意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症
MM多発性骨髄腫
PBMC末梢血単球細胞
SMMくすぶり型多発性骨髄腫
VCAM−1血管細胞接着分子1(CD106およびINCAM−110としても知られている)
VLA−4 最晩期抗原4(アルファ−4ベータ−1、α4β1インテグリン、VLA−4a、およびCD49dとしても知られている)]
[0033] 〔疾患〕
本発明の一態様では、本明細書において開示されている方法および組成物を使用して、悪性病変の進行を阻害または遅延することができる。これらの悪性病変は、好ましくは液性腫瘍である。液性腫瘍には、それだけに限らないが、骨髄腫および白血病を含めてもよい。本発明の別の態様は、この方法および組成物を使用して、転移または転移性進行を阻害または防止することである。]
[0034] したがって、本発明の一態様は、本発明の組成物で液性腫瘍または転移性疾患を治療することである。本明細書において意図する組成物は、アルファ−4および/またはアルファ−9インテグリンを標的にすることができる。これらの組成物は、単独で、互いに組み合わせて、または化学療法、手術、放射線療法、温熱療法、免疫療法、ホルモン療法、生物学的療法(例えば、細胞破壊、サイトカイン、免疫療法、インターフェロン、インターロイキン−2、癌ワクチン療法、および移入療法をもたらす免疫エフェクター機序)などの他の癌治療と組み合わせて使用してもよい。組成物はまた、それだけに限らないが、悪心および疼痛を含めた癌治療と関連する有害な副作用のために他の公知の療法と組み合わせて使用してもよい。]
[0035] [治療]
癌という用語は、多数のサブセットからなる各臓器の各癌を伴う悪性病変の集合を包含する。典型的には癌診断時に、「癌」は実際に、多様な遺伝的、生化学的、免疫学的、および生物学的特性を有する細胞の複数の亜集団からなる。]
[0036] 本発明の組成物および方法によって治療される癌のタイプは、アルファ−4インテグリンおよび/もしくはアルファ−9インテグリン、またはそれらのリガンド(例えば、アルファ−4インテグリンのリガンドには、VCAM−1および/またはMadCAM−1が含まれる)を示すものである。好ましい癌には、それだけに限らないが、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、および多発性骨髄腫(MM)を含めた血液学的悪性病変が含まれる。白血病は、リンパ芽球性または骨髄性のことがある。リンパ芽球性(またはリンパ球性)白血病は、リンパ球に影響を及ぼす。骨髄性白血病は、骨髄球に影響を及ぼす。]
[0037] リンパ球性新生物疾患は、血清タンパク質電気泳動試験または末梢血フローサイトメトリーにおいて測定される過剰産生された抗体を測定することによって検出可能な、単一のB細胞クローンの大量の増殖によって特徴付け得る。このような増殖は、「モノクローナル」であると言われ、このようなB細胞の群によって産生されたモノクローナル抗体は、アミロイドーシスおよびループスなどの疾病をもたらすことがあり、または根底にある悪性病変の徴候であることがある。クローン性の概念は、例えばリンパ腫様皮膚病変の診断において、悪性病変と密接に関連している。免疫B細胞の特定のクローンの増殖を、通常臨床医は癌の顕著な特徴である無制限な細胞増殖の証拠として解釈する。リンパ性白血病(またはリンパ球性白血病)は、リンパ組織に影響を及ぼす白血病の1タイプである。これらの白血病は通常、クローン(新生物の)リンパ系集団が成熟することを止めた成熟段階によって分けられる(すなわち、急性リンパ芽球性白血病または慢性リンパ芽球性白血病)。]
[0038] 急性リンパ球性白血病としても知られている急性リンパ芽球性白血病(ALL)は、白血球の白血病の一形態である。悪性の未熟白血球が連続的に増加し、骨髄中で過剰産生される。その結果、正常細胞が骨髄から出されて、他の臓器に転移する。「急性」とは、治療せずにいると数週間から数ヵ月で致死的となることがある、循環リンパ球の未分化の未熟状態、および疾患の急速な進行を意味する。]
[0039] 慢性リンパ芽球性白血病(CLL;慢性リンパ性白血病としても知られている)は、B細胞に影響を及ぼす。B細胞は通常、骨髄中で生じ、リンパ節中で発達する。CLLでは、B細胞のDNAが損傷され、そのため細胞はもはや感染症と戦わなくなる。しかし、B細胞は増殖を続け、健康な血液細胞を押し出す。したがって、CLLは、B細胞の異常新生物増殖として特徴付けられる。]
[0040] 大部分の人は、高い白血球数を示す定期の血液検査の結果として、症状を伴わずに診断される。しかし、それが進行すると、CLLは、リンパ節、脾臓、および肝臓の腫大、結局は貧血および感染症をもたらす。初期のCLLは治療を受けず、後期のCLLは、化学療法およびモノクローナル抗体で治療される。生存期間は5年から25年超まで異なる。]
[0041] 急性骨髄球性白血病としても知られている急性骨髄性白血病(AML)は、骨髄に蓄積し、正常な血液細胞の産生を妨げる、異常細胞の急速な増殖によって特徴付けられる白血球の骨髄細胞系の癌である。AMLの症状は、正常な骨髄が白血病細胞で置き換えれ、これによって赤血球、血小板、および正常な白血球が減少することからもたらされる。これらの症状には、疲労、息切れ、あざおよび出血しやすいこと、ならびに感染症の危険性の増加が含まれる。急性白血病として、AMLは急速に進行し、治療せずにいると典型的には数週間または数カ月内で致死的となる。]
[0042] 急性骨髄性白血病は、潜在的に治癒できる疾患であるが、現在の療法では少数の患者が治癒するのみである。AMLは最初に、寛解を誘発することを目的とする化学療法で治療する。患者の中では、造血幹細胞移植をさらに受けることがある。]
[0043] 慢性骨髄性白血病(CML)は、骨髄中の主に骨髄性細胞が増加した無秩序な増殖、および血液中のこれらの細胞の蓄積によって特徴付けられる白血病の一形態である。CMLは、成熟した顆粒球(好中球、好酸球、および好塩基球)ならびにそれらの前駆体の増殖をもたらすクローン性骨髄幹細胞障害である。歴史的に、それは、化学療法、インターフェロンおよび骨髄移植で治療されてきた。]
[0044] 多発性骨髄腫(MM)は、典型的には骨髄で発生し、骨格が関与する形質細胞の悪性増殖である。MMは、特定の関与部位および血漿タンパク質の形成の異常に起因する臨床的特徴を表す。この状態は、骨および場合によっては骨外部位の触診可能な膨張をもたらす、様々な骨(特に、頭蓋骨)の髄中の異常または悪性形質細胞の多数のびまん性病巣もしくは結節性の蓄積によって通常特徴付けられる。放射線検査によって、骨病変は、特徴的な「打ち抜き」の外観を有し得る。]
[0045] 骨髄腫に関与する細胞は典型的には、異常タンパク質、ならびに/または血清および尿中の異常なタンパク質レベルを生じさせる。MMは典型的には、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)からくすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、多発性骨髄腫(MM)に発達する。これらの状態の症状には、高カルシウム血症、腎不全、疲労、貧血、骨痛、特発性骨折、感染症の頻度もしくは期間の増加、または異常な尿の色もしくは匂いが含まれることがある。「Mスパイク」とは、免疫電気泳動における電気泳動ゲル上の細いバンド、または異常な円弧として典型的には可視化される単クローン性ピークを意味する。それは、単一の共通の細胞から生じたクローン細胞によって産生された相同免疫グロブリン、例えば、単一のクラスおよびサブクラスの重鎖、ならびに単一のタイプの軽鎖によって特徴付けられる単クローン性免疫グロブリンの増殖を表す(Mタンパク質、単クローン性タンパク質とも、より広範にはパラプロテインとも称される)。]
[0046] [転移性疾患]
患者が液性腫瘍であると診断されると、1つの大きな懸念は、腫瘍が進行して、局所リンパ節および遠隔臓器に広がっているかどうかである。大部分の癌死亡は、従来の癌治療に対して耐性がある転移からもたらされる。転移は、最初の腫瘍ではない体の別の領域に生じることがあり、それによって手術、放射線照射、薬物、および/または生物療法による完全な根絶を不可能に近いものとしている。したがって、本明細書において開示されている方法、併用療法、および化合物による治療のために意図されているのは、転移性癌の治療である。]
[0047] 癌は典型的には1つの場所でのみ増殖を始める。癌が進行すると、癌は患者において遠位の位置に移動することがある。いくつかのインテグリンサブユニット(すなわち、アルファ−2、アルファ−4およびベータ−3)は、正常な前立腺組織および正常なメラニン形成細胞と比較して、転移において発現が増加することが見出された。Hartsteinら、1997、Ophthal.Plast.Reconstr.Surg.、13(4):227〜38。]
[0048] 全ての腫瘍において転移の形成には本質的なステップがある。これらのステップには、下記が含まれる。
(1)悪性形質転換後、新生物が存在している臓器/組織環境によって支持される新生細胞の進行性増殖。
(2)直径1〜2mm超にさらに増殖するための腫瘍の血管新生または血管形成。
(3)細胞が増加した運動性または原発病変から離れる能力を有する粘着性分子の発現のダウンレギュレーション。
(4)単一の腫瘍細胞または細胞集合体の剥離および塞栓形成(これらの細胞の大部分は急速に破壊される)。
(5)腫瘍細胞が剥離および塞栓形成ステップを生き残ると、それらの細胞は血管の内腔内で増殖を続けなければならない。次いで、細胞は、浸潤の間に作用しているのと同様の機序によって、臓器実質へと血管外遊出し続ける。
(6)適当な細胞表面受容体を有する腫瘍細胞は、パラクリン増殖因子に反応し、それ故に臓器実質中で増殖することがある。
(7)宿主防御の腫瘍細胞逃避(特異的および非特異的免疫反応の両方)。
(8)転移が直径1〜2mm超に増殖するために、転移は、血管網を発達させなければならない。]
[0049] したがって、原発腫瘍がこれらのステップを通して進行する十分な時間が与えられる場合、それは原発腫瘍から遠い部位または部位(複数)に転移するであろう。開示されている方法および療法は、転移性過程においてこれらのステップの1つまたは複数を阻害または防止する。腫瘍転移の機序および病理学のさらなる詳細については、Isaiah J.Fidler、「Molecular Biology of Cancer: Invasion and Metastasis」、CANCER:PRINCIPLES
& PRACTICE OF ONCOLOGY 135〜152(Vincent T.DeVitaら編、第5版、1997)を参照されたい。]
[0050] したがって、本発明の一態様は、抗アルファ−4インテグリンおよび/もしくは抗アルファ−9インテグリン活性を有し、またはアルファ−4インテグリンおよび/もしくはアルファ−9インテグリンのリガンドを標的にする化合物およびコンジュゲートを使用した方法、ならびにそれらを含む組成物を提供する。これらの組成物は、単独で、または転移を防止し、もしくは転移病変の進行を阻害する他の薬剤もしくは癌治療と組み合わせて使用することができる。したがって、組成物および方法を使用して、アルファ−4インテグリンおよび/もしくはアルファ−9インテグリン、またはそのリガンドを示す任意の原発腫瘍の任意の転移を治療することができる。]
[0051] [アルファ−4インテグリンおよび/またはアルファ−9インテグリンに選択的に結合する化合物およびコンジュゲート]
アルファ−4インテグリンおよび/またはアルファ−9インテグリンに結合し、それらを阻害する能力を有する様々な組成物を、本発明の実施において使用することができる。多くのこのような組成物が同定および特性決定されてきているが、特定の組成物を下記に記載する。好ましくは、これらの組成物には、下記に例示する式の化合物、相同体および
誘導体およびコンジュゲートが含まれる。これらの組成物の組合せもまた有用であり得ることもまた意図される。]
[0052] 一態様によれば、利用することができる化合物は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくはエステルであり、



式中、
R1は、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4ハロアルキルからなる群から選択され、
R2は、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択される。]
[0053] いくつかの実施形態では、R1は、C1〜C2アルキルである。他の実施形態では、R1は、メチルまたはトリフルオロメチルである。また他の実施形態では、R1は、メチルである。]
[0054] いくつかの実施形態では、R2は、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R2は、C1〜C3アルキルである。また他の実施形態では、R2は、メチル、エチル、イソプロピルまたはn−プロピルである。別の実施形態では、R2は、メチルまたはエチルであり、さらに別の実施形態では、R2は、イソプロピルである。]
[0055] いくつかの実施形態では、R2は、C3〜C6シクロアルキルである。他の実施形態では、R2は、シクロペンチルである。]
[0056] いくつかの実施形態では、R2は、C2〜C4アルケニルである。他の実施形態では、R2は、アリルである。]
[0057] いくつかの実施形態では、R2は、C2〜C4アルキニルである。他の実施形態では、R2は、プロパルギルである。]
[0058] 上記の式Iの化合物の例には、表1に記載したR1およびR2基を有するものが含まれる(その薬学的に許容される塩、またはエステルを含めた)。]
[0059] ]
[0060] 別の態様では、利用することができる化合物は、式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくはエステルであり、



式中、
R1は、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4ハロアルキルからなる群から選択され、
R2は、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択される。]
[0061] いくつかの実施形態では、R1は、C1〜C2アルキルである。他の実施形態では、R1は、メチルまたはトリフルオロメチルである。また他の実施形態では、R1は、メチルである。]
[0062] いくつかの実施形態では、R2は、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R2は、C1〜C3アルキルである。また他の実施形態では、R2は、メチル、エチル、イソプロピルまたはn−プロピルである。別の実施形態では、R2は、メチルまたはエチル
であり、さらに別の実施形態では、R2は、イソプロピルである。]
[0063] いくつかの実施形態では、R2は、C3〜C6シクロアルキルである。他の実施形態では、R2は、シクロペンチルである。]
[0064] いくつかの実施形態では、R2は、C2〜C4アルケニルである。他の実施形態では、R2は、アリルである。]
[0065] いくつかの実施形態では、R2は、C2〜C4アルキニルである。他の実施形態では、R2は、プロパルギルである。]
[0066] 上記の式IIの化合物の例には、表2に記載したR1およびR2基を有するものが含まれる(その薬学的に許容される塩、またはエステルを含めた)。]
[0067] ]
[0068] フェニル環上のピロリジニルカルボニルオキシ基のオルトおよびメタ置換もまた、上記の式IIの範囲内である。]
[0069] さらに別の態様では、利用することができる化合物には、特に下記、
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチル−1,1,1−トリフルオロメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−イソプロピルメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)
フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(5−(N−シクロペンチルメチルスルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−メチルメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−(プロプ−2−イニル)メチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチルメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(5−(N−アリルメチルスルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチルブチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)−プロパン酸;
(S)−2−(5−(3−クロロ−N−エチルプロピルスルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)−ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(5−(3−クロロ−N−メチルプロピル−スルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチル−3,3,3−トリフルオロプロピルスルホンアミド)−ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチルプロピルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)−プロパン酸;および
(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチル−2−メチルプロピルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)−フェニル)プロパン酸;
およびその薬学的に許容される塩またはエステルが含まれる。]
[0070] 上記の式IおよびIIに関して本明細書および特許請求の範囲において使用される下記の用語は、下記で示す意味を有する。]
[0071] 「アルキル」とは、1〜4個の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子を有する一価の直鎖状および分岐状ヒドロカルビル基を意味する。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルなどの基によって例示される。]
[0072] 「アルケニル」とは、2〜4個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子の、少なくとも1部位、好ましくは1部位のビニル(>C=C<)不飽和を有する、直鎖状または分岐状の一価ヒドロカルビル基を意味する。このようなアルケニル基の例には、ビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)、n−プロペン−1−イル(−CH=CHCH3)、n−ブテン−2−イル(−CH2CH=CHCH3)などが含まれる。この用語内に含まれるのは、シスおよびトランス異性体またはこれらの異性体の混合物であ
る。]
[0073] 「アルキニル」とは、2〜4個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子の、少なくとも1部位、好ましくは1部位のアセチレン−C≡C−不飽和を有する、直鎖状または分岐状の一価ヒドロカルビル基を意味する。このようなアルキニル基の例には、アセチレニル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH2C≡CH)、n−プロピン−1−イル(−CH≡CHCH3)などが含まれる。]
[0074] 「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味し、好ましくはフルオロまたはクロロである。]
[0075] 「ハロアルキル」とは、1〜5個のハロ基を有するアルキル基を意味する。好ましくは、このような基は、1〜3個のハロ基および1〜2個の炭素原子を有する。例示的なハロアルキル基には、ハロメチル(例えば、フルオロメチル)、ジハロメチル(例えば、ジフルオロメチル)、トリハロメチル(例えば、トリフルオロメチル)、ハロエチル(例えば、2−クロロエト−1−イル)、トリハロエチル(例えば、2,2,2−トリフルオロエト−1−イル)、ハロプロピル(例えば、3−クロロプロプ−1−イル)およびトリハロプロピル(例えば、3,3,3−.トリフルオロプロプ−1−イル)が含まれる。]
[0076] [化合物の調製]
上記の式IおよびIIの化合物は、下記の一般法および手順を使用して容易に利用可能な出発物質から調製することができる。典型的または好ましい処理条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が所与の場合、他の処理条件もまた、特に明記しない限り使用することができることを理解されたい。最適な反応条件は、使用する特定の反応物または溶媒によって変化し得るが、このような条件は、通常の最適化手順によって当業者が決定することができる。]
[0077] さらに、当業者であれば明らかであろうように、従来の保護基は、特定の官能基が望ましくない反応を起こすことを防止するのに必要であり得る。様々な官能基のための適切な保護基、ならびに特定の官能基を保護および脱保護するための適切な条件は、当技術分野で周知である。例えば、多数の保護基は、T.W.GreeneおよびG.M.Wuts、Protecting Groups in Organic Synthesis、第2版、Wiley、New York、1991、およびそこに引用されている参考文献に記載されている。]
[0078] さらに、上記の式IおよびIIの化合物は、典型的には1つまたは複数のキラル中心を含有する。したがって必要に応じて、このような化合物は、純粋な立体異性体として、すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして、または立体異性体が濃縮された混合物として、調製または単離することができる。全てのこのような立体異性体(および濃縮された混合物)は、他に示さない限り上記の式IおよびIIの範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または濃縮された混合物)は、例えば、当技術分野において周知の光学活性な出発物質または立体選択的試薬を使用して調製し得る。代わりに、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを使用して分離することができる。]
[0079] 上記の式IおよびIIの大部分の化合物は、ChemDraw v.10.0を使用して命名した(Cambridgesoft、100Cambridge Park Drive、Cambridge、MA02140から入手可能)。]
[0080] 一実施形態では、上記の式IおよびIIの化合物は、スキーム1において下記で説明す
るように調製することができ、ここでは例示的な目的のみのために、R1は、メチルであり、R2は、イソプロピルである。



式中、Pgは、ベンジル、t−ブチルなどのカルボキシル保護基である。]
[0081] スキーム1は、R2がアルキルまたはシクロアルキルである化合物の調製において特に有用である。]
[0082] スキーム1において、出発物質の5−アミノピリミジン中間体である化合物1.1は、米国特許第7,026,328B1号に詳細が記載されており、例示のみの目的で、このスキームにおいて好ましい4−置換フェニルアラニン誘導体として示される。当然ながら、2−および3−置換フェニルアラニン誘導体は、同様の反応経路に従うであろうことが理解される。]
[0083] 具体的には、スキーム1において、5−アミノ−2−ジエチルアミノ−4−置換ピリミジン(化合物1.1)(5重量%Pd/Cまたは5重量%PtO2で還元することによって相当する5−ニトロ−ピリミジンから調製する)を、従来の還元的アミノ化条件下で僅かに過剰なC1〜C4アルデヒドまたはケトン(スキーム1においてアセトンとして例示されている)と反応させる。スキーム1において、化合物1.1の5−アミノ基は、中間体イミンを形成し(図示せず)、それはPtO2などの適切な触媒上でシアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素などの従来の還元剤によって、相当するアミン(化合物1.2)へとインサイチュで還元される。反応は、テトラヒドロフラン、塩化メチレンなどの適切な不活性希釈剤中で行われる。反応が実質的に完了するまで、反応を約0℃〜約30℃で維持し、これは典型的には約0.5〜16時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.2を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0084] 相当するアルキルスルホニルアミド基(化合物1.3)への化合物1.2中のアミン基の変換は、従来の方法を介して進行する。例えば、一方法では、化合物1.2を、生じた
酸を除去するために、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基の存在下でメタンスルホニルクロリドなどの僅かに過剰なハロゲン化アルカンスルホニルと接触させる。反応は好ましくは、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルムなどの適切な不活性溶媒中で行われる。反応は好ましくは約−5°〜−30℃で行われ、反応が実質的に完了するまで続けられ、これは典型的には0.5〜16時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.3を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0085] ハロゲン化アルキルスルホニルは、公知の化合物、または合成の従来の手順によって調製することができる化合物である。このような化合物は典型的には、三塩化リンおよび五塩化リンを使用して、相当するスルホン酸から、すなわち、式R1−SO3H(R1は、上記定義の通りである)の化合物から調製される。反応は一般に、無溶媒でまたはジクロロメタンなどの不活性溶媒中で0℃〜約80℃の範囲の温度にて、約1〜約48時間スルホン酸と約2〜5モル当量の三塩化リンまたは五塩化リンとを接触させることによって行われ、スルホニルクロリドが得られる。代わりに、スルホニルクロリドは、従来の反応条件下でチオールを塩素(Cl2)および水で処理することによって、相当するチオール化合物から、すなわち、式R1−SHの化合物(R1は、上記定義の通りである)から調製することができる。]
[0086] 上記の式IおよびIIにおいて使用するためのスルホニルクロリドの例には、それだけに限らないが、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、2−プロパンスルホニルクロリド、1−ブタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、2,2,2−トリフルオロエタンスルホニルクロリドなどが含まれる。]
[0087] 次いで、化合物1.3のカルボキシル保護基を、従来の条件によって除去し、化合物1.4である式Iの化合物を得る。一実施形態では、t−ブチル保護基は、ギ酸と接触させることによって除去することができる。別の実施形態では、ベンジル保護基は、パラジウム/炭素触媒の存在下で典型的にはメタノールなどのプロトン性溶媒中で高い水素圧力下にて水素と接触させることによって除去することができる。反応が完了すると、化合物1.4を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができる。]
[0088] 別の実施形態では、上記の式IおよびIIの化合物は、スキーム2において下記で説明するように調製することができる。



式中、R1およびR2は、本明細書に定義されている通りであり、Pgは、カルボキシル保護基であり、Xはハロである。]
[0089] スキーム2において、出発物質の5−アミノピリミジン中間体である化合物1.1は、米国特許第7,026,328B1号に詳細が記載されており、例示のみの目的で、このスキームにおいて好ましい4−置換フェニルアラニン誘導体として示される。当然ながら、2−および3−置換フェニルアラニン誘導体は、同様の反応経路に従うであろうことが理解される。]
[0090] 具体的には、スキーム2において、5−アミノ−2−ジエチルアミノ−4−置換ピリミジン(化合物1.1)(5重量%Pd/Cまたは5重量%PtO2による還元によって相当する5−ニトロ−ピリミジンから調製する)を、生じた酸を除去するために、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基の存在下でメタンスルホニルクロリドなどの僅かに過剰なR1−ハロゲン化スルホニルと反応させる。反応は好ましくは、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどの適切な不活性溶媒中で行われる。反応は好ましくは約−5°〜30℃で行われ、反応が実質的に完了するまで続けられ、これは典型的には0.5〜16時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.5を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0091] 化合物1.5からの単一のR1SO2−基の選択的除去は、従来の条件下で進行する。例えば、メタノール、エタノール、または水などのプロトン性溶媒中で、任意選択でTHFなど、例えば、メタノール/テトラヒドロフランの1:1混合物、または水/テトラヒドロフランの1:1混合物の存在下で、化合物1.5と塩基との反応によって化合物1.
6が得られる。反応混合物は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの過剰な適切な塩基を含み、反応を好ましくは20°〜60℃などの高温に維持する。実質的に完了するまで反応を続け、これは典型的には24〜144時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.6を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0092] 化合物1.6と過剰なハロゲン化アルキル、硫酸ジアルキル、ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化アルキニル、またはハロゲン化シクロアルキル(すなわち、X−R2−「ハロゲン化合物」)との反応は、従来の条件下で進行し、化合物1.7が得られる。反応は典型的には、アセトン、クロロホルム、塩化メチレンなどの不活性希釈剤中、炭酸カリウム、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で、化合物1.6を約1.1〜20当量のハロゲン化合物と接触させることによって行われ、反応の間に生じた酸を除去する。反応は好ましくは約20°〜60℃で行われ、反応が実質的に完了するまで続けられ、これは典型的には0.1〜16時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.6を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0093] 次いで、化合物1.7のカルボキシル保護基は、従来の条件によって除去され、化合物1.8である式Iの化合物が得られる。一実施形態では、t−ブチル保護基は、ギ酸と接触させることによって除去することができる。別の実施形態では、ベンジル保護基は、パラジウム/炭素触媒の存在下で典型的にはメタノールなどのプロトン性溶媒中で高い水素圧力下にて水素と接触させることによって除去することができる。反応が完了すると、化合物1.8を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができる。]
[0094] さらに別の実施形態では、上記の式IおよびIIの化合物は、スキーム3において下記で説明するように調製することができる。



式中、R1は、上記定義の通りであり、Pgは、ベンジル、t−ブチルなどのカルボキシル保護基であり、R2’は、ヨード基に結合しているCH2部分を有するアルキル、アルケニル、アルキニル、またはフェニルアルキレン基である。]
[0095] スキーム3において、出発物質の5−アミノピリミジン中間体である化合物1.1は、米国特許第7,026,328B1号に詳細が記載されており、例示のみの目的で、このスキームにおいて好ましい4−置換フェニルアラニン誘導体として示される。当然ながら、2−および3−置換フェニルアラニン誘導体は、同様の反応経路に従うであろうことが理解される。]
[0096] 具体的には、スキーム3において、5−アミノ−2−ジエチルアミノ−4−置換ピリミジン(化合物1.1)(5重量%Pd/Cまたは5重量%PtO2による還元によって相当する5−ニトロ−ピリミジンから調製)を、従来の方法によって相当するトリフルオロアセトアミド(化合物1.8)に変換する。例えば、僅かに過剰な無水トリフルオロ酢酸を、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ピリジンなどの適切な不活性希釈剤中で化合物1.1と合わせる。反応が実質的に完了するまで反応を約0℃〜約30℃で維持し、これは典型的には約0.5〜24時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.8を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0097] 相当するN(R2’),N−トリフルオロアセトアミド−ピリミジン(化合物1.9)への化合物1.8の変換は、従来の技術によって再び進行する。例えば、過剰なハロゲン化物(R2’−I)を、DMFなどの適切な不活性希釈剤中、炭酸カリウムなどの過剰な適切な塩基の存在下で、化合物1.8と合わせる。一実施形態では、概ね2当量のR2’−Iおよび炭酸カリウムを用いる。シール容器中周囲条件下で反応を維持し、反応が実質
的に完了するまで続けられ、これは典型的には20〜72時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.9を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0098] 次いで、トリフルオロアセチル基を除去し、相当するアミン(化合物1.10)を得る。この実施形態では、トリフルオロアセチル基は、アミン保護基として作用する。上記のように、この反応は、例えば、水とプロトン性溶媒(メタノールなど)との混合物中で、化合物1.9を大幅に過剰な炭酸カリウムなどの適切な塩基と接触させることによって従来通りに進行する。40°〜60℃などの高温で反応が行われ、反応が実質的に完了するまで続ける。反応が完了すると、化合物1.10を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0099] 次に、相当するアルキルスルホニルアミド基(化合物1.11)への化合物1.10中のアミン基の変換は、従来の方法によって進行する。例えば、一方法では、生じた酸を除去するために、化合物1.10を、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基の存在下で僅かに過剰なハロゲン化アルキルスルホニルと接触させる。反応は好ましくは、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルムなど適切な不活性溶媒中で行われる。反応は好ましくは約0°〜30℃で行われ、反応が実質的に完了するまで続けられ、これは典型的には2〜48時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物1.11を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0100] 化合物1.11のカルボキシル保護基は、従来の条件によって除去し、化合物1.12(式Iの化合物)を得ることができる。一実施形態では、t−ブチル保護基は、ギ酸と接触させることによって除去することができる。別の実施形態では、ベンジル保護基は、パラジウム/炭素触媒の存在下で典型的にはメタノールなどのプロトン性溶媒中で高い水素圧力下にて水素と接触させることによって除去することができる。反応が完了すると、化合物1.12を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができる。]
[0101] 本発明にはまた、上記の式IおよびIIの化合物のエステルが含まれる。エステルの調製は、スキーム1(化合物1.3)、スキーム2(化合物1.7)、およびスキーム3(化合物1.11)などの上記の様々なスキームにおいて例示されている。さらに、実施例1は、(S)−4−(3−tert−ブトキシ−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−イソプロピルメチルスルホンアミド)−ピリミジン−4−イルアミノ)−3−オキソプロピル)フェニルピロリジン−1−カルボキシレートの調製について記載し、実施例4は、(S)−4−(3−tert−ブトキシ−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−(プロプ−2−イニル)メチル−スルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−オキソプロピル)フェニルピロリジン−1−カルボキシレートの調製について記載している。上記の式IおよびIIの酸のエステルはまた、当技術分野で周知の方法によって酸から調製することができる。例えば、アミノ酸メチルエステルは、BrennerおよびHuber、Helv.Chim.Acta1953、36、1109の方法を使用して調製することができる。]
[0102] 上記で一覧表示した化合物、ならびに上記の式IおよびIIの化合物、ならびにこれらの化合物を調製するための手順および反応条件のさらなる説明はまた、その内容全体が参照により組み込まれている2007年2月26日に出願されたPyrimidinyl
Sulfonamide Compoundswhich Inhibit Leukocyte Adhesion Mediated by VLA−4と言う表題のWO2007/101165に記載されている。]
[0103] 別の態様では、利用することができる化合物は、式IIIの化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグであり、



式中、
R1は、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、ヘテロアリール、および−NR5R6からなる群から選択され、R5およびR6は、水素およびC1〜C4アルキルからなる群から独立に選択され、またはR5およびR6はそのペンダントである窒素原子と一緒になって、複素環を形成し、
R2は、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、およびC2〜C4アルキニルからなる群から選択され、
R3およびR4は、独立に、C1〜C3アルキルであり、またはR3およびR4はそのペンダントである窒素原子と一緒になって結合し、複素環を形成する。]
[0104] いくつかの実施形態では、−OC(O)NR3R4基は、フェニル環のパラ位にある。]
[0105] いくつかの実施形態では、R3およびR4は、結合して複素環を形成する。他の実施形態では、R3およびR4は、結合してピロリジニル環を形成する。]
[0106] いくつかの実施形態では、R2は、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R2は、エチルである。]
[0107] また他の実施形態では、R3およびR4は、結合して複素環を形成し、R2は、C1〜C4アルキルである。また他の実施形態では、R3およびR4は、結合してピロリジニル環を形成し、R2は、エチルである。]
[0108] 上記の式IIIの化合物の例には、表3に記載したR1、R2、R3、およびR4基を有するものが含まれる。]
[0109] ]
[0110] 別の態様では、利用することができる化合物は、式IVの化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグであり、



式中、
R7は、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、またはヘテロアリールであり、R8は、C1〜C4アルキルであり、
R9およびR10は、独立に、C1〜C3アルキルであり、あるいはR9およびR10はそのペンダントである窒素原子と一緒になって、複素環を形成する。]
[0111] いくつかの実施形態では、−OC(O)NR9R10基は、フェニル環のパラ位にある。]
[0112] いくつかの実施形態では、R9およびR10は、結合して複素環を形成する。他の実施形態では、R9およびR10は、結合してピロリジニル環を形成する。]
[0113] いくつかの実施形態では、R8は、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R8は、エチルである。]
[0114] いくつかの実施形態では、R7は、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R7は、イソプロピルおよびt−ブチルからなる群から選択される。]
[0115] いくつかの実施形態では、R7は、C1〜C4ハロアルキルである。他の実施形態では、R7は、トリフルオロメチルである。]
[0116] いくつかの実施形態では、R7は、ヘテロアリールである。他の実施形態では、R7は、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チエン−2−イル、およびチエン−3−イルからなる群から選択される。]
[0117] いくつかの実施形態では、R9およびR10は、結合して複素環を形成する、R8は、C1〜C4アルキルであり、R7は、ヘテロアリールである。他の実施形態では、R9およびR10はペンダント窒素と一緒になって、ピロリジン環を形成し、R8は、エチルであり、R7は、ヘテロアリールである。]
[0118] いくつかの実施形態では、R9およびR10は、結合して複素環を形成する、R8は、C1〜C4アルキルであり、R7は、アルキルである。他の実施形態では、R9およびR10はペンダント窒素と一緒になって、ピロリジン環を形成し、R8は、エチルであり、R7は、アルキルである。]
[0119] 本発明は、表4に記載するR7、R8、R9、およびR10基を有する上記の式IVの化合物をさらに提供する。]
[0120] ]
[0121] さらに別の態様では、利用することができる化合物は、式Vの化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグであり、



式中、
R11およびR12は、独立に、C1〜C4アルキルであり、またはR11およびR12はそのペンダントである窒素原子と一緒になって、複素環を形成し、
R13は、C1〜C4アルキルであり、
R14およびR15は、独立に、C1〜C3アルキルであり、またはR14およびR15はそのペンダントである窒素原子と一緒になって、複素環を形成する。]
[0122] いくつかの実施形態では、−OC(O)NR14R15基は、フェニル環のパラ位にある。]
[0123] いくつかの実施形態では、R14およびR15は、結合して複素環を形成する。他の実施形態では、R14およびR15は、結合してピロリジニル環を形成する。]
[0124] いくつかの実施形態では、R13は、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R13は、エチルである。]
[0125] いくつかの実施形態では、R11およびR12は、独立に、C1〜C4アルキルである。他の実施形態では、R11は、エチルであり、R12は、イソプロピルである。]
[0126] いくつかの実施形態では、R11およびR12は、そのペンダントである窒素原子と一緒になって結合して複素環を形成する。他の実施形態では、複素環は、ピペリジン−1−イルおよび3−チアピロリジン−1−イルからなる群から選択される。]
[0127] また他の実施形態では、R14およびR15は、結合して複素環を形成する、R13は、C1〜C4アルキルであり、R11およびR12は、そのペンダントである窒素原子と一緒になって結合して複素環を形成する。]
[0128] 本発明は、表5に記載するR11、R12、R13、R14、およびR15基を有する上記の式Vの化合物をさらに提供する。]
[0129] ]
[0130] いくつかの実施形態では、本発明は、パラ位においてフェニル環に結合しているそれらの各々の式において、カルバミル置換基を有する上記の式III、IV、およびVの化合物を提供する。



また他の実施形態では、表3、4、および5における化合物は、パラ位において結合しているカルバミル置換基を有する。]
[0131] いくつかの実施形態では、本発明はまた、オルトまたはメタ位において結合しているカルバミル置換基を有する、表3、4、および5におけるものを含めた上記の式III、I
V、およびVの化合物を提供する。]
[0132] さらに別の態様では、利用することができる化合物には、下記
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(トリフルオロアセチル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(イソ−プロピルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(t−ブチルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(フラン−2−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(ピペリジン−1−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(N−エチル−N−イソ−プロピルアミノカルボニル)
アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(チエン−3−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(チエン−2−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(フラン−3−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(3−チアピロリジン−1−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(チエン−2−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−トリフルオロメチルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−t−ブチルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;および
N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−フラン−3−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;
またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグが含まれる。]
[0133] 上記の式III〜Vに関して本明細書および特許請求の範囲において使用される下記の用語は、下記で示す意味を有する。]
[0134] 「アルキル」とは、好ましくは1〜4個の炭素原子、さらに好ましくは1〜3個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状および環状アルキル基を意味する。この用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、およびメチレン−シクロプロピルなどの基によって例示される。]
[0135] 「アルケニル」とは、2〜4個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1部位、好ましくは1部位のアルケニル不飽和を有する直鎖状および分岐状アルケニル基を意味する。このようなアルケニル基の例には、ビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)、n−プロペン−1−イル(−CH=CHCH3)、n−ブテン−2−イル(−CH2CH=CHCH3)などが含まれる。この用語内に含まれるのは、シスおよびトランス異性体またはこれらの異性体の混合物である。]
[0136] 「アルキニル」とは、2〜4個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1部位、好ましくは1部位のアルキニル不飽和を有する直鎖状および分岐状アルキニル基を意味する。このようなアルキニル基の例には、アセチレニル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH2C≡CH)、n−プロピン−1−イル(−CH≡CHCH3)などが含まれる。]
[0137] 「アリール」または「Ar」とは、単一の環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、ナフチルもしくはアントリル)を有する6〜14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環基を意味し、この縮合環は、芳香族(例えば、2−ベンゾオキサゾリノン、2H−1,4−ベンゾオキサジン−3(4H)−オン−7−イルなど)であっても、なくてもよく、ただし、結合点は、芳香族炭素原子において存在する。好ましいアリールには、フェニルおよびナフチルが含まれる。]
[0138] 「置換アリール」とは、ヒドロキシル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シアノ、チオール、チオアルキル、置換チオアルキル、チオアリール、置換チオアリール、チオヘテロアリール、置換チオヘテロアリール、チオシクロアルキル、置換チオシクロアルキル、チオ複素環式、置換チオ複素環式、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロ、ニトロ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環式、置換複素環式、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、アミノスルホニル(NH2−SO2−)、および置換アミノスルホニルからなる群から選択される1〜3個の置換基、好ましくは1〜2個の置換基で置換されているアリール基を意味する。]
[0139] 「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味し、好ましくはフルオロまたはクロロである。]
[0140] 「ハロアルキル」とは、1〜5個のハロ基を有するアルキル基を意味する。好ましくは、このような基は、1〜3個のハロ基および1〜2個の炭素原子を有する。特に好ましいハロアルキル基には、トリハロメチル(例えば、トリフルオロメチル)およびトリハロエチル(例えば、2,2,2−トリフルオロエト−1−イル)が含まれる。]
[0141] 「ヘテロアリール」とは、環中の2〜10個の炭素原子、ならびに酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子の、芳香族炭素環基を意味する。このようなヘテ
ロアリール基は、単一の環(例えば、ピリジルもしくはフリル)、または複数の縮合環(縮合環は、アリールもしくはヘテロアリールでよい)を有することができる。このようなヘテロアリールの例には、例えば、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チエン−2−イル、チエン−3−イル、ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、ピリジル(2−、3−、および4−ピリジル)などが含まれる。一実施形態では、ヘテロアリールの硫黄および/または窒素原子は、任意選択で酸化されている(すなわち、−S(O)−または−S(O)2−、および/またはN−オキシド)。]
[0142] 「複素環」または「複素環式」とは、環中の1〜10個の炭素原子、および窒素、硫黄もしくは酸素から選択される1〜4個のヘテロ原子の、単一の環または複数の縮合環を有する飽和または不飽和の非ヘテロ芳香族基を意味し、縮合環系中、環の1つまたは複数は、アリールまたはヘテロアリールでよい。一実施形態では、複素環の硫黄および/または窒素原子は、任意選択で酸化されている(すなわち、−S(O)−または−S(O)2−、および/またはN−オキシド)。]
[0143] [化合物の調製]
上記の式III〜Vの化合物は、下記の一般法および手順を使用して容易に利用可能な出発物質から調製することができる。典型的または好ましい処理条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が所与である場合、特に明記しない限り他の処理条件もまた使用することができることを理解されたい。最適な反応条件は、使用する特定の反応物または溶媒によって変化し得るが、このような条件は、通常の最適化手順によって当業者が決定することができる。]
[0144] さらに、当業者であれば明らかであろうように、従来の保護基は、特定の官能基が望ましくない反応を起こすことを防止するのに必要であり得る。様々な官能基のための適切な保護基、ならびに特定の官能基を保護および脱保護するための適切な条件は、当技術分野で周知である。例えば、多数の保護基は、T.W.GreeneおよびG.M.Wuts、Protecting Groups in Organic Synthesis、第2版、Wiley、New York、1991、およびそこに引用されている参考文献に記載されている。]
[0145] さらに、上記の式III〜Vの化合物は、典型的には1つまたは複数のキラル中心を含有する。したがって必要に応じて、このような化合物は、純粋な立体異性体として、すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして、または立体異性体が濃縮された混合物として、調製または単離することができる。全てのこのような立体異性体(および濃縮された混合物)は、他に示さない限り上記の式III〜Vの範囲内に含まれる。純粋な立体異性体(または濃縮された混合物)は、例えば、当技術分野において周知の光学活性な出発物質または立体選択的試薬を使用して調製し得る。代わりに、このような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを使用して分離することができる。]
[0146] 一実施形態では、上記の式III〜Vの化合物は、スキーム4において下記で説明するように調製することができる。



式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、上記定義の通りであり、Pgは、ベンジル、t−ブチルなどのカルボキシル保護基である。]
[0147] スキーム4において、出発物質の5−アミノピリミジン中間体である化合物4.1は、その内容全体が参照により本明細書中に組み込まれているWO03/099809に詳細が記載されており、例示のみの目的で、このスキームにおいて4−置換フェニルアラニン誘導体として示される。当然ながら、2−および3−置換フェニルアラニン誘導体は、同様の反応経路に従うであろうことが理解される。]
[0148] 具体的には、スキーム4において、5−アミノ−2−ジエチルアミノ−4−置換ピリミジン(化合物4.1)(5重量%Pd/Cまたは5重量%PtO2による還元によって相当する5−ニトロ−ピリミジンから調製する)を、従来の方法によって相当するトリフルオロアセトアミド(化合物4.2)に変換する。例えば、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ピリジンなどの適切な不活性希釈剤中で、僅かに過剰な無水トリフルオロ酢酸を、化合物4.1と合わせる。反応が実質的に完了するまで反応を約0℃〜約30℃維持し、これは典型的には約0.5〜24時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物4.2を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0149] 相当するN(R2),N−トリフルオロアセトアミドピリミジン(化合物4.3)への化合物4.2の変換は、従来の技術によって再び進行する。例えば、過剰なハロゲン化物(R2−I)を、DMFなどの適切な不活性希釈剤中で炭酸カリウムなどの過剰の適切な塩基の存在下で化合物4.2と合わせる。好ましい実施形態では、概ね2当量のR2−I
および炭酸カリウムを用いる。シール容器中で周囲条件下にて反応を維持し、反応が実質的に完了するまで続けられ、これは典型的には20〜72時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物4.3を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0150] 化合物4.3のカルボキシル保護基は、従来の条件によって除去することができ、式IIIの化合物が得られる(図示せず)。一実施形態では、t−ブチル保護基は、ギ酸と接触させることによって除去することができる。別の実施形態では、ベンジル保護基は、パラジウム/炭素触媒の存在下で典型的にはメタノールなどのプロトン性溶媒中で高い水素圧力下にて水素と接触させることによって除去することができる。]
[0151] 代わりに、トリフルオロアセチル基を除去して、相当するアミン(化合物4.4)を得ることができる。この実施形態では、トリフルオロアセチル基は、アミン保護基として作用する。上記のように、この反応は、例えば、水およびプロトン性溶媒(メタノールなど)の混合物中で、化合物4.3を炭酸カリウムなどの大幅に過剰な適切な塩基と接触させることによって従来通りに進行する。40°〜60℃などの高温で反応が行われ、反応が実質的に完了するまで続ける。反応が完了すると、化合物4.4を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収し、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0152] スキーム4において、化合物4.4を使用して、尿素誘導体(R1=−NR5R6である)またはアシルアミノ誘導体(R1は、窒素原子を介してではなくカルボニル基に結合しているC1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキルまたはヘテロアリールである)を調製することができる。第1の実施形態では、尿素誘導体は、アミドクロリド(化合物4.7)を最初に調製するなど従来の方法によって調製される。この化合物は、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムなどの適切な塩基の存在下で、化合物4.4を過剰なホスゲンと接触させることによって調製される。反応が完了すると、化合物4.7を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができるが、好ましくは精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0153] 次いで、アミドクロリド(化合物4.7)を、従来の条件下で適切なアミン(R5R6NH)と反応させることによって、相当する尿素誘導体(化合物4.8)に変換する。好ましくは、等モル量または過剰なアミンを、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルムなどの適切な溶媒中で化合物4.7と接触させる。反応が完了すると、化合物4.8を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0154] 化合物4.8のカルボキシル保護基は、従来の条件によって除去することができ、化合物4.9である式IIIの化合物が得られる。一実施形態では、t−ブチル保護基は、ギ酸と接触させることによって除去することができる。別の実施形態では、ベンジル保護基は、パラジウム/炭素触媒の存在下で典型的にはメタノールなどのプロトン性溶媒中で高い水素圧力下にて水素と接触させることによって除去することができる。反応が完了すると、化合物4.9を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができる。]
[0155] 第2の実施形態では、アシルアミノ誘導体(化合物4.5)は、生じた酸を除去するために、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの適切な塩基の存在下で、化
合物4.4を僅かに過剰なハロゲン化アシルと接触させることによって調製される。反応は好ましくは、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルムなどの適切な不活性溶媒中で行われる。反応は好ましくは約0°〜30℃で行われ、反応が実質的に完了するまで続けられ、これは典型的には2〜48時間以内に起こる。反応が完了すると、化合物4.5を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができ、あるいは代わりに、精製および/または単離せずに次のステップにおいて用いる。]
[0156] 化合物4.5のカルボキシル保護基は、従来の条件によって除去することができ、化合物4.6である式IIIの化合物が得られる。一実施形態では、t−ブチル保護基は、ギ酸と接触させることによって除去することができる。別の実施形態では、ベンジル保護基は、パラジウム/炭素触媒の存在下で、典型的にはメタノールなどのプロトン性溶媒中、高い水素圧力下で水素と接触させることによって除去することができる。反応が完了すると、化合物4.6を、中和、蒸発、抽出、沈殿、クロマトグラフィー、濾過などを含めた従来の方法によって回収することができる。]
[0157] 上記で一覧表示した化合物および上記の式III〜Vの化合物、ならびにこれらの化合物を調製するための手順および反応条件のさらなる記載はまた、その内容全体が参照により組み込まれている2006年9月28日に出願されたPyrimidinyl Amide Compoundswhich Inhibit Leukocyte Adhesion Mediated by VLA−4という表題の米国特許出願公開第2007/0142416A1号に記載されている。]
[0158] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式Bの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され、
mは、1または2に等しい整数であり、
R2は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニルおよび低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択され、
R1およびR3は、各々独立に、Hまたは低級アルキルであり、あるいはR1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成する。]
[0159] 上記の式Bの化合物、ならびにこれらの化合物を調製するための手順および反応条件のさらなる記載は、本明細書の下記、ならびにその内容全体が参照により組み込まれている2004年7月15日に公開されたHeterocyclic CompoundsWhich Inhibit Leukocyte Adhesion Mediated
By Alpha4Integrinsという表題の米国特許出願公開第2004/0138243号、およびその内容全体が参照により組み込まれている2004年7月22日に公開されたHeteroaryl Compounds Which Inhibit Leukocyte Adhesion Mediated By Alpha4Integrinsという表題の米国特許出願公開第2004/0142954号に記載されている。]
[0160] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式VIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロ、クロロまたはブロモであり、
pは、0〜3の整数であり、
R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリル、2,5−ジヒドピロール−1−イル、ピペリジニル、または1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−1−イルを形成し、
R2は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される。]
[0161] 好ましい実施形態では、R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成する。]
[0162] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式VIIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され、
mは、1または2に等しい整数であり、
R2は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択され、
R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成する。]
[0163] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式VIIIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロまたはクロロであり、
nは、0または1であり、
R2は、−CH2−R’であり、R’は、水素、メチルまたは−CH=CH2からなる群から選択され、
R1およびR3は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロ
リジニル、またはピペリジニル基を形成する。]
[0164] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式IXの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロ、クロロまたはブロモであり、
pは、0〜3の整数であり、
R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリル、2,5−ジヒドピロール−1−イル、ピペリジニル、または1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−1−イルを形成し、
R2は、低級アルキニルである。]
[0165] 好ましい実施形態では、R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成し、R2は、プロパルギルである。]
[0166] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式Xの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され、
mは、1または2に等しい整数であり、
R2は、低級アルキニルであり、
R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成する。]
[0167] 式Xの化合物において、好ましくはR2は、−CH2−C≡CHである。]
[0168] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロまたはクロロであり、
nは、0または1であり、
R2は、低級アルキニルであり、
R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリ
ジニル、またはピペリジニル基を形成する。]
[0169] 上記の式VI〜XIの範囲内のN−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニルピリミジン−4−イル]−p−カルボミルオキシ−フェニルアラニン化合物には、下記のような表6に記載されているものが含まれる。]
[0170] ]
[0171] 上記の式VI〜XIの範囲内の特定の化合物には、下記の化合物が含まれる。下記で使用されているように、これらの化合物は、フェニルアラニン誘導体に基づいて命名されるが、代わりに、これらの化合物は、N−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノ
スルホニルフェニル−ピリミジン−4−イル]−p−カルボミルオキシフェニルアラニン誘導体または2−{2−ジエチルアミノ−5−[(ベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−p−カルバモイルオキシ−フェニル)プロピオン酸誘導体に基づいて命名することができた。
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピペリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピペリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェ
ニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;
および薬学的に許容されるその塩。]
[0172] 上記の式VI〜XIに関して本明細書および特許請求の範囲において使用される下記の用語は、下記に示す意味を有する。]
[0173] 「低級アルキル」とは、直鎖および分岐鎖アルキル基を含めた、1〜5個の炭素原子を有する一価のアルキル基を意味する。この用語は、メチル、エチル、イソ−プロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルなどの基によって例示される。]
[0174] 「低級アルキレン」という用語は、直鎖および分岐鎖アルキレン基を含めた、1〜4個の炭素原子の二価のアルキレン基を意味する。この用語は、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン(−CH2CH(CH3)−および−CH(CH3)CH2−)などの基によって例示される。]
[0175] 「低級アルケニル」という用語は、好ましくは2〜6個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1部位、好ましくは1部位のみのアルケニル不飽和(すなわち、>C=C<)を有するアルケニル基を意味する。この用語は、アリル、エテニル、プロペニル、ブテニルなどの基によって例示される。]
[0176] 「低級アルキニル」という用語は、好ましくは2〜6個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1部位、好ましくは1部位のみのアルキニル不飽和(すなわち、−C≡C−)を有するアルキニル基を意味する。この用語は、アセチル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH2−C≡CH)、3−ブチニル(−CH2CH2C≡CH3)などの基によって例示される。]
[0177] 「低級シクロアルキル」という用語は、例示として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含めた、単一の環式環を有する3〜6個の炭素原子の環状アルキル基を意味する。]
[0178] 「低級アルキレンシクロアルキル」という用語は、本明細書に定義されているような低級アルキレン−低級シクロアルキルからなる基を意味する。このような基は、メチレンシクロプロピル(−CH2−シクロプロピル)、エチレンシクロプロピルなどによって例示される。]
[0179] [化合物の調製]
上記の式VI〜XIの化合物は、下記のスキームCおよび実施例17〜35に記載の方法および手順を使用して、利用可能な出発物質から容易に調製することができる。これらの方法および手順は、N−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフ
ェニル−イリミジン−4−イル]−p−カルボミルオキシ−フェニルアラニン化合物を調製するための特定の反応プロトコールを要約する。実施例17〜35および方法において例示されていない範囲内の化合物は、市販または当技術分野で周知の出発物質の適当な置換によって容易に調製される。]
[0180] 上記の式VI〜XIの化合物を調製するための他の手順および反応条件は、下記に記載の実施例17〜35に記載されている。さらに、上記の式VI〜XIの特定の態様において有用な化合物を調製するための他の手順は、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれている2002年12月10日に発行された米国特許第6,492,372号に開示されている。]
[0181] 上記の式VI〜XIの化合物、ならびにこれらの化合物を調製するための手順および反応条件のさらなる記載は、その内容全体が参照により組み込まれている2004年7月15日に公開されたHeterocyclic CompoundsWhich Inhibit Leukocyte Adhesion Mediated By Alpha4Integrinsという表題の米国特許出願公開第2004/0138243号に記載されている。]
[0182] さらに別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XIIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロ、クロロまたはブロモであり、
pは、0または1〜3の整数であり、
R1は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
R2は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される。]
[0183] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XIIIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され,
mは、1または2に等しい整数であり、
R2は、低級アルキル、低級アルケニル、および低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択される。]
[0184] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XIVの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロまたはクロロであり、
nは、0または1であり、
R2は、−CH2−R’であり、R’は、水素、メチルまたは−CH=CH2からなる群から選択される。]
[0185] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XVの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロ、クロロまたはブロモであり、
pは、0または1〜3の整数であり、
R1は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
R2は、低級アルキニルである。]
[0186] 式XVの化合物では、好ましくはR2は、−CH2−C≡CHである。]
[0187] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XVIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され,
mは、1または2に等しい整数であり、
R2は、低級アルキニルである。]
[0188] 別の態様では、利用することができる化合物は、下記の式XVIIの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、各Xは、独立に、フルオロまたはクロロであり、
nは、0または1であり、
R2は、低級アルキニルである。]
[0189] 上記の式XII〜XVIIの範囲内のN−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニルピリミジン−4−イル]−p−カルボミルオキシフェニルアラニン化合物には、下記のように表7において記載されているものが含まれる。]
[0190] ]
[0191] 上記の式XII〜XVIIの範囲内の特定の化合物には、下記が含まれる。下記で使用するように、これらの化合物はプロピオン酸誘導体に基づいて命名されるが、代わりに、これらの化合物は、N−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニルピリミジン−4−イル]−p−カルボミルオキシ−フェニルアラニン誘導体に基づいて命名することができた。
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(ベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)シルクロプロピルメチル−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェ
ニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−プロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アリルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソボチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−ブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,6−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,3−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−(2−トリスフルオロエチル)−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;
および薬学的に許容されるその塩。]
[0192] 上記の式XII〜XVIIに関して本明細書および特許請求の範囲において使用される下記の用語は、下記で示す意味を有する。]
[0193] 「低級アルキル」とは、直鎖および分岐鎖アルキル基を含めた、1〜5個の炭素原子を有する一価のアルキル基を意味する。この用語は、メチル、エチル、イソ−プロピル、n
−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルなどの基によって例示される。「低級アルキル」は、クロロ、フルオロ、ブロモなどのハロゲンで任意選択で置換されていてもよい。]
[0194] 「低級アルキレン」という用語は、直鎖および分岐鎖アルキレン基を含めた、1〜4個の炭素原子の二価のアルキレン基を意味する。この用語は、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン(−CH2CH(CH3)−および−CH(CH3)CH2−)などの基によって例示される。]
[0195] 「低級アルキニル」という用語は、好ましくは2〜6個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1部位、好ましくは1部位のみのアルキニル不飽和(すなわち、−C≡C)を有するアルキニル基を意味する。この用語は、アセチル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH2−C≡CH)、3−ブチニル(−CH2CH2C≡CH3)などの基によって例示される。]
[0196] 「低級シクロアルキル」という用語は、例示として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含めた、単一の環式環を有する3〜6個の炭素原子の環状アルキル基を意味する。]
[0197] 「低級アルキレンシクロアルキル」という用語は、本明細書に定義されているような低級アルキレン−低級シクロアルキルからなる群を意味する。このような基は、メチレンシクロプロピル(−CH2−シクロプロピル)、エチレンシクロプロピルなどによって例示される。]
[0198] [化合物の調製]
上記の式XII〜XVIIの化合物は、下記の実施例36〜64に記載の方法および手順を使用して、容易に利用可能な出発物質から調製することができる。これらの方法および手順は、N−[2−N’,N’−ジエチルアミノ−5−アミノスルホニルフェニル−イリミジン−4−イル]−p−カルボミルオキシ−フェニルアラニン化合物を調製するための特定の反応プロトコールを概説する。実施例36〜64および方法内に例示していない範囲内の化合物は、市販または当技術分野で周知の出発物質の適当な置換によって容易に調製される。]
[0199] 上記の式XII〜XVIIの化合物を調製するための他の手順および反応条件は、下記に記載の実施例36〜64に記載されている。さらに、上記の式XII〜XVIIの特定の態様において有用な化合物を調製するための他の手順は、その開示内容の全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第6,492,372号に開示されている。]
[0200] 上記の式XII〜XVIIの化合物、ならびにこれらの化合物を調製するための手順および反応条件のさらなる記載は、その内容全体が参照により組み込まれている2004年7月22日に公開されたHeteroaryl CompoundsWhich Inhibit Leukocyte Adhesion Mediated By Alpha4Integrinsという表題の米国特許出願公開第2004/0142954号に記載されている。]
[0201] さらに別の態様では、利用することができる組成物は、下記の式XVIIIのコンジュゲートであり、



式中、
Bは、分枝アームハブ分子に任意選択で共有結合している生体適合性ポリマー部分であり、
qは、約2〜約100であり、
Aは、出現するごとに独立に、式XIXの化合物、または薬学的に許容されるその塩であり、



式中、
Jは、
a)式(a)の基



(式中、R31は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合であり、あるいはR31は、−H、R31’、−NH2、−NHR31’または−N(R31’)2、−NC3〜C6環式、−OR31’、−SR31’であり、各R31’は、独立に、任意選択で置換されている直鎖状または分岐状C1〜C6アルキル、任意選択で置換されているC3〜C6シクロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリールであり、
R32は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合であり、あるいはR32は、−H、−NO2、ハロアルキルまたは基−N(MR41)R42であり、Mは、共有結合、−C(O)−または−SO2−であり、R41は、R41’、N(R41’)2、または−OR41’であり、
各R41’は、独立に、水素、任意選択で置換されている直鎖状または分岐状C1〜C6アルキル、任意選択で置換されているシクロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環式または任意選択で置換されているヘテロアリールであり、任意選択の置換は、ハロゲン化物、C1〜C6アルキル、または−OC1〜C6アルキルであり、
R42は、水素またはR41’である)、ならびに
b)式(b)の基



(式中、Rは、ポリマー部分への共有結合、アミノ、ヒドロキシル、置換アミノ、アルキル、アルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、チオール、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオおよび置換アルキルからなる群から選択され、各アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルは、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、いずれの場合にも、ポリマー部分は、ポリマー部分を共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr1に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Xは、−NR1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2および任意選択で置換されている−CH2−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択される)から選択され、
Tは、
a)式(c)の基



(式中、Yは、−O−および−NR1−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
Wは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合および−NR2R3からなる群から選択され、R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、
mは、0、1または2に等しい整数であり、
nは、0、1または2に等しい整数である)、ならびに
b)式(d)の基



(式中、Gは、0〜3個の窒素を含有する任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールの5員環または6員環であり、前記アリールまたはヘテロアリールは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合を任意選択でさらに含み、
R6は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合であり、あるいはR6は、−H、アルキル、置換アルキル、または−CH2C(O)R17であり、R17は、−OH、−OR18、または−NHR18であり、R18は、アルキル、置換アルキル、アリールまたは置換アリールである)から選択され、
R55は、アミノ、置換アミノ、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルコキシ、置換シクロアルコキシ、アリールオキシおよび置換アリールオキシ、および−OHからなる群から選択され、
ただし、
A. R、Ar1、Ar2、およびTの少なくとも1つは、ポリマー部分への共有結合を含有し、
B. Rがポリマー部分に共有結合をしているとき、nは1であり、Xは−O−、−S−、−SO−、または−SO2−ではなく、
C. Xが−O−または−NR1−であるとき、mは2であり、
D. 式XVIIIのコンジュゲートは、100,000以下の分子量を有する。]
[0202] 好ましくは、式XVIIIのコンジュゲートは、約10〜60kDa、さらに好ましくは約40〜45kDaの分子量を有する。]
[0203] 好ましい一実施形態では、Bは、ポリアルキレンオキシドポリマーである。ポリアルキレンオキシドは、[−O−アルキレン−]繰り返し単位であり、アルキレンは、二価の直鎖状または分岐状C2〜C4アルキルである。任意の1つのポリマーにおいて、ポリアルキレンオキシド繰り返し単位は、同じでも異なっていてもよい。ポリアルキレンオキシドポリマーは、分枝アームハブ分子に共有結合している。コンジュゲートが約10kDa〜60kDaの分子量を有するように、ポリアルキレンオキシドポリマーは、繰り返し単位の量で存在する。]
[0204] 好ましい一実施形態では、R、Ar1、Ar2、Wおよび−NR2R3の1つのみは、ポリマー部分への共有結合を含有する。]
[0205] 別の好ましい実施形態では、ポリマー部分は、−NR2R3基に結合している。]
[0206] さらに別の好ましい実施形態では、qは、2〜約20、さらに好ましくは2〜約8の整数である。]
[0207] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIaのもの、および薬学的に許容されるその塩が含まれ、



式中、
Bは、二価、三価、四価もしくはより高い原子価の生体適合性ポリマー部分であり、または官能基連結によって、もしくは分枝アームハブ分子によって、もしくは両方によって共有結合している任意選択で複数の生体適合性ポリマーであり、二価、三価、四価もしくはより高い原子価のポリマー部分を形成し、
qは、2〜約20であり、
Aは、出現するごとに独立に、式XIXaの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



式中、
Rは、ポリマー部分への共有結合、アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルからなる群から選択され、各アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルは、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、いずれの場合にも、ポリマー部分は、ポリマー部分を共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Xは、−NR1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2および任意選択で置換されている−CH2−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
Yは、−O−および−NR1−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
Wは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合および−NR2R3からなる群から選択され、R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、任意選択でリンカーを介してポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、
mは、0、1または2に等しい整数であり、
nは、0、1または2に等しい整数であり、
ただし、
A. R、Ar2、Wおよび−NR2R3の少なくとも1つは、ポリマー部分への共有結合を含有し、
B. Rがポリマー部分に共有結合をしているとき、nは1であり、Xは−O−、−S−、−SO−、または−SO2−ではなく、
C. Xが−O−または−NR1−であるとき、mは2であり、
D. 式XVIIIaのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0208] 好ましくは、式XVIIIaのコンジュゲートは、約10〜60kDa、さらに好ましくは約40〜45kDaの分子量を有する。]
[0209] 好ましい一実施形態では、Bは、ポリアルキレンオキシドポリマーである。ポリアルキレンオキシドは、[−O−アルキレン−]繰り返し単位であり、アルキレンは、二価の直鎖状または分岐状C2〜C4アルキルである。任意の1つのポリマーにおいて、ポリアルキレンオキシド繰り返し単位は、同じでも異なっていてもよい。ポリアルキレンオキシドポリマーは、分枝アームハブ分子に共有結合している。コンジュゲートが約10kDa〜60kDaの分子量を有するように、ポリアルキレンオキシドポリマーは、繰り返し単位の量で存在する。]
[0210] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIbのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXbの化合物であり、



qは、2〜約20であり、
Bは、上記定義の通りであり、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Yは、−O−および−NR1−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
Wは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合および−NR2R3からなる
群から選択され、R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、
ただし、Ar2、Wおよび−NR2R3の少なくとも1つは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分に共有結合をしており、
さらにただし、式XVIIIbのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0211] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIcのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXcの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
Bは、上記定義の通りであり、
Rは、ポリマー部分への共有結合、アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルからなる群から選択され、各アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルは、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、いずれの場合にも、ポリマー部分は、ポリマー部分を共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Yは、−O−および−NR1−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
Wは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合および−NR2R3からなる群から選択され、R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合をしており

nは、0、1または2に等しい整数であり、
ただし、R、Ar2、Wおよび−NR2R3の少なくとも1つは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分に共有結合をしており、
さらにただし、式XVIIIcのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0212] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIdのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXdの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
Bは、上記定義の通りであり、
Rは、ポリマー部分への共有結合、アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルからなる群から選択され、各アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルは、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、いずれの場合にも、ポリマー部分は、ポリマー部分を共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、
nは、0、1または2に等しい整数であり、
ただし、R、Ar2、および−NR2R3の少なくとも1つは、リンカーを任意選択で含むポリマー共有結合をしており、
さらにただし、式XVIIIdのコンジュゲートは、100,000以下の分子量を有する。]
[0213] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIeのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXeの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
Bは、上記定義の通りであり、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、
R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、
ただし、Ar2および−NR2R3の少なくとも1つは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分に共有結合をしており、
さらにただし、式XVIIIeのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0214] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIfのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXfの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
Bは、上記定義の通りであり、
R4は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分に共有結合をしており、
R5は、アルキルおよび置換アルキルからなる群から選択され、
Ar3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Xは、−NR1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2および任意選択で置換されている−CH2−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
mは、0、1または2に等しい整数であり、
nは、0、1または2に等しい整数であり、
ただし、
A. Rがポリマー部分に共有結合をしているとき、nは1であり、Xは−O−、−S−、−SO−、または−SO2−ではなく、
B. Xが−O−または−NR1−であるとき、mは2であり、
C. 式XVIIIfのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0215] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIgのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXgの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
Bは、上記定義の通りであり、
R4は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分に共有結合をしており、
R5は、アルキルおよび置換アルキルからなる群から選択され、
Ar3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
nは、0、1または2に等しい整数であり、
ただし、式XVIIIgのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0216] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIhのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXhの化合物、および薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
R4は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分に共有結合をしており、
Ar3は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
ただし、式XVIIIhのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0217] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIiのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXiの化合物、または薬学的に許容されるその塩であり、



qは、2〜約20であり、
ただし、式XVIIIiのコンジュゲートは、60,000以下の分子量を有する。]
[0218] 好ましい式XVIIIのコンジュゲートには、下記の式XVIIIjのものが含まれ、



式中、各Aは、独立に、下記の式XIXjの化合物、または薬学的に許容されるその塩であり、



qは、約2〜約20であり、
ただし、式XVIIIjのコンジュゲートは、100,000以下の分子量を有する。]
[0219] 好ましくは、式XIXa〜XIXe中のAr1および式XIXf〜XIXh中のAr3は、
フェニル、
4−メチルフェニル、
4−t−ブチルフェニル、
2,4,6−トリメチルフェニル、
2−フルオロフェニル、
3−フルオロフェニル、
4−フルオロフェニル、
2,4−ジフルオロフェニル、
3,4−ジフルオロフェニル、
3,5−ジフルオロフェニル、
2−クロロフェニル、
3−クロロフェニル、
4−クロロフェニル、
3,4−ジクロロフェニル、
3,5−ジクロロフェニル、
3−クロロ−4−フルオロフェニル、
4−ブロモフェニル、
2−メトキシフェニル、
3−メトキシフェニル、
4−メトキシフェニル、
3,4−ジメトキシフェニル、
4−t−ブトキシフェニル、
4−(3’−ジメチルアミノ−n−プロポキシ)−フェニル、
2−カルボキシフェニル、
2−(メトキシカルボニル)フェニル、
4−(H2NC(O)−)フェニル、
4−(H2NC(S)−)フェニル、
4−シアノフェニル、
4−トリフルオロメチルフェニル、
4−トリフルオロメトキシフェニル、
3,5−ジ−(トリフルオロメチル)フェニル、
4−ニトロフェニル、
4−アミノフェニル、
4−(CH3C(O)NH−)フェニル、
4−(フェニルNHC(O)NH−)フェニル、
4−アミジノフェニル、
4−メチルアミジノフェニル、
4−[CH3SC(=NH)−]フェニル、
4−クロロ−3−[H2NS(O)2−]フェニル、
1−ナフチル、
2−ナフチル、
ピリジン−2−イル、
ピリジン−3−イル、
ピリジン−4−イル、
ピリミジン−2−イル、
キノリン−8−イル、
2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イ
ル、
2−チエニル、
5−クロロ−2−チエニル、
2,5−ジクロロ−4−チエニル、
1−N−メチルイミダゾール−4−イル、
1−N−メチルピラゾール−3−イル、
1−N−メチルピラゾール−4−イル、
1−N−ブチルピラゾール−4−イル、
1−N−メチル−3−メチル−5−クロロピラゾール−4−イル、
1−N−メチル−5−メチル−3−クロロピラゾール−4−イル、
2−チアゾリルおよび
5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル
からなる群から独立に選択される。]
[0220] 好ましくは、Aが式XIXa、XIXb、XIXc、XIXd、およびXIXeであり、Ar1がポリマー部分に結合しているとき、Ar1は、式:
−Ar1−Z−(CH2CHR7O)pR8であり、
式中、
Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
Zは、共有結合、1〜40個の原子の連結基、−O−、および−NR9−からなる群から選択され、R9は、水素およびアルキルからなる群から選択され、
R7は、水素およびメチルからなる群から選択され、
R8は、−(L)w−A(pが約300超であるとき)および(L)−B−(A)q−1からなる群から選択され、Aは、上記の式XIXa〜XIXhのいずれかによって表され、Lは、1〜40個の原子の連結基であり、wは、0または1であり、
pは、約200〜1360の整数である。]
[0221] Aが式XIXaまたはXIXfであり、Rがポリマー部分に結合していないとき、下記の式の置換基



(式中、R5、X、mおよびnは、上記定義の通りである)は、好ましくはアゼチジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリニル、ピロリジニル、4−ヒドロキシピロリジニル、4−オキソピロリジニル、4−フルオロピロリジニル、4,4−ジフルオロピロリジニル、4−(チオモルホリン−4−イルC(O)O−)ピロリジニル、4−[CH3S(O)2O−]ピロリジニル、3−フェニルピロリジニル、3−チオフェニルピロリジニル、4−アミノ−ピロリジニル、3−メトキシピロリジニル、4,4−ジメチルピロリジニル、4−N−Cbz−ピペラジニル、4−[CH3S(O)2−]ピペラジニル、5,5−ジメチルチアゾリンジン−4−イル、1,1−ジオキソ−チアゾリジニル、1,1−ジオキソ−5,5−ジメチルチアゾリジン−2−イルおよび1,1−ジオキソチオモルホリニルからなる群から選択される。]
权利要求:

請求項1
治療有効量の式II(式中、R1は、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4ハロアルキルからなる群から選択され、R2は、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、およびC3〜C6シクロアルキルからなる群から選択される)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、もしくはエステルを投与するステップを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項2
式IIの化合物が、(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチル−1,1,1−トリフルオロメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−イソプロピルメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(5−(N−シクロペンチルメチルスルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−メチルメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−(プロプ−2−イニル)メチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチルメチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(5−(N−アリルメチルスルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチルブチルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)−プロパン酸;(S)−2−(5−(3−クロロ−N−エチルプロピルスルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)−ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(5−(3−クロロ−N−メチルプロピル−スルホンアミド)−2−(ジエチルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチル−3,3,3−トリフルオロプロピルスルホンアミド)−ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)プロパン酸;(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチルプロピルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)フェニル)−プロパン酸;および(S)−2−(2−(ジエチルアミノ)−5−(N−エチル−2−メチルプロピルスルホンアミド)ピリミジン−4−イルアミノ)−3−(4−(ピロリジン−1−カルボニルオキシ)−フェニル)プロパン酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
請求項3
治療有効量の式IVの化合物(式中、R7は、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、またはヘテロアリールであり、R8は、C1〜C4アルキルであり、R9およびR10は、独立に、C1〜C3アルキルであり、またはR9およびR10はそのペンダントである窒素原子と一緒になって、複素環を形成する)、またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくはプロドラッグを投与するステップを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項4
式IVの化合物が、N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(トリフルオロアセチル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(イソ−プロピルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(t−ブチルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(フラン−2−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(ピペリジン−1−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(N−エチル−N−イソ−プロピルアミノカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(チエン−3−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(チエン−2−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(フラン−3−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(3−チアピロリジン−1−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}フェニルアラニン;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−(チエン−2−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−トリフルオロメチルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;N−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−t−ブチルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステル;およびN−[2−ジエチルアミノ−5−{N−エチル−N−フラン−3−イルカルボニル)アミノ}ピリミジン−4−イル]−L−4’−{(ピロリジン−1−イル)カルボニルオキシ}−フェニルアラニンt−ブチルエステルからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
請求項5
治療有効量の式Bの化合物(式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され、mは、1または2に等しい整数であり、R2は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニルおよび低級アルキレンシクロアルキルからなる群から選択され、R1およびR3は、各々独立に、Hまたは低級アルキルであり、あるいはR1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成する)および薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項6
式Bの化合物が、N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピペリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピペリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−メチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−エチルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−フルオロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(アゼチジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;N−(2−[N’,N’−ジエチルアミノ]−5−[N”−(4−クロロフェニルスルホニル)−N”−プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イル)−4’−(ピロリジン−1−イルカルボニルオキシ)−L−フェニルアラニン;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(ベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3−フルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)イソプロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−クロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)シルクロプロピルメチル−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(3,5−ジクロロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−プロピルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)アリルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)イソブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−n−ブチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,6−ジフルオロベンゼンスルホニル)メチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,3−ジフルオロベンゼンスルホニル)エチルアミノ]−ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル)プロパルギルアミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;2−{2−ジエチルアミノ−5−[(4−フルオロベンゼンスルホニル)−(2−トリスフルオロエチル)−アミノ]ピリミジン−4−イルアミノ}−3−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)プロピオン酸;および薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
請求項7
治療有効量の式Xの化合物(式中、各Xは、フルオロおよびクロロからなる群から独立に選択され、mは、1または2に等しい整数であり、R2は、CH2−C≡CHであり、R1およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、またはピペリジニル基を形成する)および薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項8
治療有効量の式XVの化合物(式中、各Xは、独立に、フルオロ、クロロまたはブロモであり、pは、0または1〜3の整数であり、R1は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、R2は、CH2−C≡CHである)および薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項9
治療有効量の下記の式XVIIIのコンジュゲート(式中、Bは、分枝アームハブ分子に共有結合しているポリアルキレンオキシドポリマーであり、qは、約2〜約100であり、Aは、出現するごとに独立に、式XIXの化合物、または薬学的に許容されるその塩である(式中、Jは、a)式(a)の基(式中、R31は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合であり、あるいはR31は、−H、R31’、−NH2、−NHR31’または−N(R31’)2、−NC3〜C6環式、−OR31’、−SR31’であり、各R31’は、独立に、任意選択で置換されている直鎖状または分岐状C1〜C6アルキル、任意選択で置換されているC3〜C6シクロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリールであり、R32は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合であり、あるいはR32は、−H、−NO2、ハロアルキルまたは基−N(MR41)R42であり、Mは、共有結合、−C(O)−または−SO2−であり、R41は、R41’、N(R41’)2、または−OR41’であり、各R41’は、独立に、水素、任意選択で置換されている直鎖状または分岐状C1〜C6アルキル、任意選択で置換されているシクロアルキル、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されている複素環式または任意選択で置換されているヘテロアリールであり、任意選択の置換は、ハロゲン化物、C1〜C6アルキル、または−OC1〜C6アルキルであり、R42は、水素またはR41’である)、ならびにb)式(b)の基(式中、Rは、ポリマー部分への共有結合、アミノ、ヒドロキシル、置換アミノ、アルキル、アルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、チオール、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロシクリルチオおよび置換アルキルからなる群から選択され、各アミノ、置換アミノ、アルキルおよび置換アルキルは、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、いずれの場合にも、ポリマー部分は、ポリマー部分を共有結合させるリンカーを任意選択で含み、Ar1は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr1に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、Ar2は、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールからなる群から選択され、アリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの各々は、ポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、ポリマー部分は、ポリマー部分をAr2に共有結合させるリンカーを任意選択で含み、Xは、−NR1−、−O−、−S−、−SO−、−SO2および任意選択で置換されている−CH2−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択される)から選択され、Tは、a)式(c)の基(式中、Yは、−O−および−NR1−からなる群から選択され、R1は、水素およびアルキルからなる群から選択され、Wは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合および−NR2R3からなる群から選択され、R2およびR3は、水素、アルキル、置換アルキルからなる群から独立に選択され、かつR2およびR3は、それに結合している窒素原子と一緒になって、複素環または置換複素環を形成し、アルキル、置換アルキル、複素環式および置換複素環式の各々は、リンカーをさらに任意選択で含むポリマー部分に任意選択で共有結合をしており、mは、0、1または2に等しい整数であり、nは、0、1または2に等しい整数である)、ならびにb)式(d)の基(式中、Gは、0〜3個の窒素を含有する任意選択で置換されているアリールまたは任意選択で置換されているヘテロアリールの5員環または6員環であり、前記アリールまたはヘテロアリールは、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合を任意選択でさらに含み、R6は、リンカーを任意選択で含むポリマー部分への共有結合であり、あるいはR6は、−H、アルキル、置換アルキル、または−CH2C(O)R17であり、R17は、−OH、−OR18、または−NHR18であり、R18は、アルキル、置換アルキル、アリールまたは置換アリールである)から選択され、R55は、アミノ、置換アミノ、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルコキシ、置換シクロアルコキシ、アリールオキシおよび置換アリールオキシ、および−OHからなる群から選択され、ただし、A.R、Ar1、Ar2、およびTの少なくとも1つは、ポリマー部分への共有結合を含有し、B.Rがポリマー部分に共有結合をしているとき、nは1であり、Xは−O−、−S−、−SO−、または−SO2−ではなく、C.Xが−O−または−NR1−であるとき、mは2であり、D.式XVIIIのコンジュゲートは、約10〜60kDaの分子量を有する))を投与することを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項10
治療有効量の下記の式XXIIのコンジュゲート(式中、x、y、およびzの総計が約100〜1360であるように、x、y、およびzが独立に整数である)を投与することを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項11
式XXIIのコンジュゲートが約40〜45kDaの分子量を有するように、x、y、およびzが独立に整数である、請求項10に記載の方法。
請求項12
治療有効量の下記の式XXIIIのコンジュゲート(式中、nの総計が約100〜1360であるように、各nが独立に整数である)を投与することを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項13
式XXIIIのコンジュゲートが40〜45kDaの分子量を有するように、各nが独立に整数である、請求項12に記載の方法。
請求項14
治療有効量の下記の式XXIVのコンジュゲート(式中、nの総計が約100〜1360であるように、各nが独立に整数である)を投与することを含む、液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害する方法。
請求項15
式XXIVのコンジュゲートが40〜45kDaの分子量を有するように、各nが独立に整数である、請求項14に記載の方法。
請求項16
前記悪性病変が、血液学的悪性病変である、請求項1、3、5、7から10、12、および14のいずれか一項に記載の方法。
請求項17
前記血液学的悪性病変が、白血病または多発性骨髄腫である、請求項16に記載の方法。
請求項18
前記白血病が、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、および慢性リンパ球性白血病(CLL)からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
請求項19
請求項1、3、5、7から10、12、および14のいずれか一項に記載の治療有効量の化合物もしくはコンジュゲート、または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体、ビヒクル、または希釈剤とを含む医薬組成物であって、それを必要としている患者において液性腫瘍増殖、その悪性病変および/またはその転移の発生を阻害するための医薬組成物。
請求項20
請求項1、3、5、7から10、12および14のいずれか一項に記載の化合物もしくはコンジュゲートと、化学療法剤、免疫療法、および/または放射線療法とを投与することを含む、腫瘍増殖、悪性病変および/または転移性進行および/または転移の発生を阻害するための併用療法。
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CA2708262A1|2009-06-18|
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